車内で電化製品を使うのに便利なアクセサリーソケット。
プラグを挿すだけで簡単に電源が取れるため、快適なカーライフには無くてはならない存在かと思います。ドラレコなどのカー用品、携帯の充電など、多くの機器を接続するため、2連、3連ソケットと呼ばれる分配器を使用している方も多いかと思います。
ところで、アクセサリーソケットを正しく使用できていますでしょうか?
実は愛車ウェイクでは過去に2回ほど、ソケットでトラブルを発生させてしまいました。今回はその失敗を振り返り、分配器をはじめとするアクセサリーソケットを使用する際に、注意しないといけないことをまとめてみたいと思います。
アクセサリーソケット、分配器ってなに?
アクセサリーソケットとは、車から電源を取ることができる部品のことです。ほとんどの車は運転席のすぐ近くに、ソケット(プラグ差込口)が設置されています。愛車ウェイクでは、運転席側と後席荷室の計2か所にあります。
アクセサリーソケットは、別名シガーソケットとも呼ばれています。愛煙家のため、ソケット内にタバコ着火用の電熱線が入っていました。最近はあまり見ませんが、昔の車では当たり前のように付いていました(と記憶しています)。そういえば、灰皿もあまり見ない気がしますね。
話がそれましたので、元に戻して。。
最近は便利なカー用品が増え、ドラレコに扇風機、ポータブル冷蔵庫、電源、スマホの充電などなど、接続機器が増えてきました。同時に使いたいけど、差込口はひとつ。その問題を解決するのが、2連、3連ソケットと呼ばれる分配器です。
誰もがやっちゃうかも!自分が経験したトラブル
車内で電化製品を使うのに便利なアクセサリーソケットですが、使い方に注意しないと大変なことになります。特に分配器を使う場合は、さらに注意が必要です。自分がやっちゃった失敗談を紹介したいと思います。
容量オーバーでソケットがショート!車両側のヒューズ吹っ飛ぶ
忘れもしない、車中泊の旅の途中での出来事。3連ソケット経由でポータブル電源を充電していた時、いつになっても充電を開始しない。原因は3連ソケットの破損。さらにそのせいで、車両側のヒューズまで飛んじゃっていました。3連ソケット内でプラスとマイナス間がショートしているようです。
テスターで3連ソケットの電極間の抵抗を測ってみると、ほぼ導通(ショート)状態でした。3連ソケットのプラグの蓋を開けてみると、内部は致命的な状態に。プラグ内部の保護用ヒューズは破損し、取り出せない状態です。恐らく、焼損してしまったようです。電気の元の車両側ヒューズが飛んでくれたおかげで、それ以上の被害にはならなかった感じです。
なぜ、ここまで壊れてしまったのか。
原因は完全に容量オーバーでの使用です。繋げたポータブル電源を10A設定で使用していたため、3連ソケットの仕様である100Wを完全に越えていました。本来であれば3連ソケット側のヒューズが飛んで回路が遮断するだけで済みますが、運悪くショートまで行ってしまったようです。
熱と力でプラグ変形!機器動作が不安定になる
その後、新品の2連ソケットに交換したものの、軽微ですがまたやっちゃいました。。
今度は接続機器の使用電流を抑えて、2連ソケットの仕様定格7A近くで使用。これで問題ないと思っていたところ、またしても接続機器への電気がストップ。車両側差込口にプラグを差し込み直すと復活するので、前回のようなショートではなさそう。ソケット側のプラグを抜いて、よーく観察してみると・・・
プラグが溶けてるし、曲がっているじゃないか!
そのせいでプラグの挿入不良が起きていたようです。先端のプラス端子金属も、周辺の樹脂が溶けたせいで、摺動が悪くなっていました。
原因はプラグ自体の発熱と、プラグに加わっていた力によるものでした。
定格近くで使用していたものの、プラグの構造上、電流が流れると熱が発生します。その熱に加え、さらにプラグに物が接触していたことで曲げる方向に力が加わり、プラグが曲がってしまったようです。プラグ外部、内部含め、接触不良自体が抵抗値を上げることになるので、より発熱して樹脂を溶かしてしまったのかもしれません。
分配器の取説には、安全のため、定格近くで長時間使用しないこと、と明記されている製品もあります。今回起きたトラブルは正にこの事を言っているんだなぁとつくづく実感しました。
トラブルで学んだこと
今回のトラブルを通じて、アクセサリーソケットの分配器(2、3連ソケットなど)を使用する上で守るべきこと、注意することが分かってきました。
- 定格以下で使用する。
アクセサリーソケットに記載の定格は絶対守る必要があります。定格は車両取説や分配器の取説に記載しています。ウェイクの場合、車両定格は10A、社外品の3連ソケットは一般的に7A製品が多いです。 - 分配器(2,3連ソケット)は合計電流で定格を守る。
1口当たりではなく、全口合計になります。3連ソケットで定格7Aなら、1口あたり2.3A程度までです。 - 定格近く一杯で長時間使用しない。
製品によっては取説に記載があるなど、出来る限り定格近くでの長時間使用は避けた方が良いです。どうしても定格近くになる場合は、分配器の使用はやめて、直接車両のソケットに挿し込み、単独使用が望ましいです。また、長時間使用する場合は、8~9割ぐらいまでの電流を目安にすると安心かと思います。(どのくらいが良いかは個々の製品によるので何とも言えない。) - プラグに無理な力を加えない。
プラグへ垂直方向に出来る限り力を加えないように設置する必要があります。正直なところ、どうしても周辺と干渉が避けられない場合があるかもしれません。自分のウェイクの場合がまさにこれです。この場合は、プラグのはみだしが小さいものを選び、物が多少当たっても大きなモーメントが加わらないようにすればよいかと思います。(できれば干渉ゼロが理想ですが…)
まとめ
アクセサリーソケットでのトラブルを振り返り、注意しないといけないことをまとめてみました。
- 定格以下で使用する。
- 分配器(2,3連ソケット)は合計電流で定格を守る。
- 定格近く一杯で長時間使用しない。
- プラグに無理な力を加えない。
当たり前のように思えることですが、ついつい忘れて、やっちゃっていることはないでしょうか。ソケットが壊れ、車両ヒューズが飛び、大変な目にあうかもしれません。
便利だけで使い方を間違えると思わぬハプニングを招くアクセサリーソケット。自分のような失敗をしないよう、記事の内容が少しでも参考になれば幸いです。
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