三重県 熊野市紀和町は古くから鉱山のまちとして栄え、紀州随一の鉱山といわれた「紀州鉱山」がありました。今は閉山され、地域の観光施設や資料館などでその歴史を知ることができます。
平成30年4月には、道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」がグランドオープンし、地域観光の拠点として多くの観光客、ツーリングやドライブ客でにぎわっています。道の駅から歩いて数分の所に「紀和町鉱山資料館」があり、鉱山の歴史や働く人々の様子、地域の文化などが紹介されています。
道の駅から鉱山資料館に行ってみたので、紹介したいと思います。
道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」
平成30年4月7日にオープンし、まだできたばかりの新しい施設です。自然豊かな山の中にあり、夜になると満天の星空を眺めることができます。
道の駅にはお土産屋、食事処があり、特産品の熊野地鶏を使用した「熊野地鶏ラーメン」や、熊野市で発見された幻の柑橘「新姫」関連の商品が多く並べられています。お土産で珍しいものでは、本物の鹿の角や「那智黒石」と呼ばれるこの地域でしか採石されない珍しい石が売られています。碁石などに使われており、くり抜いた残りの部分が売られていたりします(見た目はビンゴカードみたいです)。
駐車スペースは40台弱で、夜はとても静かな場所です。車中泊でも快適に過ごせそうです。道の駅内に広くはないですが芝生のスペースや、建物裏に綺麗な川も流れており、小さいお子さん連れの家族が楽しむのにはよいかと思います。
時期限定ですが、8月の連休に訪れた際に、道の駅建物の外で「熊野地鶏の焼き鳥串」がその場で焼いて売られていました。熊野地鶏は赤みが特徴で臭みがなく、ジューシーで旨味もたっぷりある美味しい地鶏です。塩のみをかけていただく熊野地鶏の焼き鳥はビールが欲しくなる絶品の味です。
紀和鉱山資料館
資料館は道の駅から歩いて5分ぐらいの所にあります。駐車場も資料館施設横に15台ほどあります。敷地内には資料館と当時の鉱山で使用していたトロッコ、足湯などもあります。足湯は近くの温泉より引いていますが、訪れたときは残念ながら工事中でした。
入館料は大人300円(子供100円)ですが、消費税増税に伴い、令和元年10月より大人料金が310円になります。それ以外は変わらず、団体料金は変わらず半額の150円とのことです。開館時間は9:00~17:00で、休館日は月曜と12/19~1/3になります。
管理人は一人で電話応対や説明員など色々兼務されています。鉱山のことについて詳しく知りたいときはぜひ話しかけてみてください。とても親切にじっくり教えてくれます。
紀和鉱山資料館HP
館内マップ
館内に入り、入館料を払い、エントランスの階段を上がり、2階からスタートになります。昔の村の様子や歴史、坑道などの様子を表した展示物を見たのち、エレベータで1階へ降ります。2階では「紀州鉱山」として栄えていた時の鉱山内の作業風景を紹介しています。
<出典:熊野市 紀和鉱山資料館>
江戸時代の様子
江戸時代の大庄屋での一場面を再現しています。この地域は古くから鉱山で栄えており、「板屋九郎兵衛」は実在の人物で、当時の板屋村の庄屋を務めていました。村人からの信頼も厚く、今でも板屋地内の小高い丘にお墓があるそうです。
鉱山での作業の様子
「紀州鉱山」として栄えていた時代の鉱山内での作業風景の様子を見ることができます。実寸大の人形、トロッコ、道具などを用いて、当時の様子が忠実に再現されています。当時の作業風景が目に浮かびます。
作業場所には毎日トロッコ電車で向かい、作業が終わるとトロッコ電車で戻ってくるという生活だったようです。展示物から大変な作業だったことを垣間見ることができます。近隣には温泉もあり、当時から作業者が疲れを癒すのによく訪れていたようです。
鉱山作業場跡
鉱山作業場の跡地は今でも見ることができます。道の駅から南西の方角の山の中腹に跡地が見えます。今は建物の柱の骨組みが残っているだけで、なんとなく哀愁を感じてしまいます。
まとめ
三重県熊野市にある道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」と紀和鉱山資料館について紹介しました。道の駅周辺には、丸山千枚田や湯ノ口温泉、瀞峡など、観光地がたくさんあります。道の駅を拠点にして色々な観光地を訪れるとよいかと思います。
湯ノ口温泉ではトロッコ電車が現役で走っており、湯ノ口温泉まで行くことができます。当時の鉱山へ向かう時の雰囲気を楽しむことができます。
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道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」や周辺の観光地を訪れる際は、ぜひ鉱山資料館に行き、歴史や文化を知り、触れてみてはいかがでしょうか。