琵琶湖の湖東に位置する滋賀県・彦根市。
市内には国宝に指定された史跡・彦根城があります。城内には天守をはじめとした多くの史跡が残り、古き日本の風景を今に残しています。藩主の生活の場でもあった表御殿(博物館)、能舞台、馬屋、庭園など、見どころも満載です。
今回は古き日本の風情を感じに、国宝・彦根城を訪れ、のんびり散策してみたので紹介したいと思います。
彦根城とは
彦根城は江戸時代にこの地を治めた藩主・井伊家の居城です。
初代・井伊直政は徳川四天王の一人として戦国時代を戦い抜いた武将です。井伊の赤備えと呼ばれる朱色の甲冑は有名かと思います。1607年頃に築城し、明治になり廃藩置県による廃城も免れ、今でもその美しい天守を拝むことができます。天守は国宝に指定されています。
彦根城と言えば、ひこにゃん!
彦根城天守前や博物館前では定期的にひこにゃんに会うことができます。その愛くるしい姿は、ほのぼのとした気持ちにさせてくれますね。
井伊家ゆかりの地は多くあり、静岡県の龍潭寺は菩提寺であり、大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも有名です。また、直政が幼少期の一時期を過ごした愛知県の鳳来寺もゆかりの地のひとつです。
あわせて読みたい
アクセス
琵琶湖の東側、名神高速・彦根ICからすぐの場所にあります。
施設情報
彦根城周辺には駐車場が2か所あります。
表門近くの二の丸駐車場、その場所から少し離れた桜場駐車場です。いずれも有料駐車場で、休日は特に二の丸駐車場はすぐに満車になります。昼頃には周辺が交通渋滞するため、早めに行くことをおすすめします。9時ぐらいには7割ほど埋まっている状況です。一応、臨時駐車場もあります。
開館時間:8:30~17:00
定休日:年中無休
駐車料金:普通車1,000円/二輪車300円 (終日料金)
入館料:(彦根城・玄宮園)大人800円/小中学生200円
(彦根城博物館)大人500円/小中学生250円
(セット)大人1,200円/小中学生350円
電話:0749-22-2742
公式HP:彦根城 - 彦根観光ガイド : 公益社団法人 彦根観光協会
散策マップ
二の丸駐車場から表門を通ると券売所があります。今回はここから城内、庭園などをめぐります。
城内に入りいくつかの櫓や門を抜けると、本丸・天守があります。天守のさらに奥の西の丸には三重櫓、そして城壁を囲むように井戸曲輪があります。黒門橋を渡った先には、楽々園、玄宮園と呼ばれる美しい日本庭園があります。
それでは、彦根城、散策スタートです!
馬屋(二の丸駐車場内)
城内に入る前に、駐車場内には藩主の馬もいたという「馬屋」があります。お城に残存する馬屋は全国でも彦根城にしかないそうです。
中に入ってリアルな馬のオブジェにびっくり!当時はここで21頭ほどの馬が飼われていたそうです。今で言ったら車庫ですね。
表門橋
城内へは、内堀に架けられた3か所の橋から入ることができます。二の丸駐車場のすぐ近くにあるのが「表門」です。
表門からの内堀の眺めです。
穏やかな水面と吹き抜ける風、青空がとても心地よいです。
天秤櫓
表門から入場し、ゆるやかな階段を上り、まずはじめに見えてくるのが「天秤櫓」です。
高く美しく積まれた石垣と、櫓にかかる橋の立派さにしばし見とれてしまいますね。戦いになると門を閉めて橋を壊し、押し寄せる敵を櫓から攻撃するんだろうなぁと、敵側の気持ちで見ると、逆に怖さも感じてきます。。
天秤櫓内には入ることもできます。
梁の高さは低いですが、頭上は開放感があり、また訪れた日はかなり気温が高かったですが、窓全開で風が通り、想像以上に涼しくて快適でした。
歩くたびにぎしぎしとなる床板の風情。建物の歴史を体感出来ていいですね。
太鼓門
天秤櫓を抜けると、城内合図の太鼓が置かれていた「太鼓門」があります。
太鼓門の手前からは天守が見え、太鼓門を抜けると、本丸、天守に到達します。またまた敵側の視点で見ると、石垣の上、門の上からも攻撃を浴び、生きた心地がしないですね。。今はこうやってのんびり散策できる、平和な世の中がありがたいです。
本丸・天守
太鼓門を抜けると、彦根城のメインスポット、「本丸・天守」に到着します。
本丸の広場では彦根城をバックに記念撮影する観光客で賑わっています。ひこにゃんのパネルや、有料ですが井伊家の甲冑とお城をバックに記念撮影ができます。青空の中、凛とした彦根城の姿は本当に美しいです。
お城を真下から見上げてみました。
計算されたかのような左右対称の造りと、幾層にも重なり合った瓦葺屋根。青空のもと、白く輝く美しい城壁。彦根城は日本が誇る芸術品です。廃城せず残しておこうと思った当時の方の気持ちがよくわかります。
天守内に入ることができます。
時代劇の場面にありそうな廊下や城を守る際に鉄砲などを向けるための鉄炮狭間。緊急時に隠れるための隠し部屋など、歴史好きならワクワクするような見どころがたくさんあります。
城内の階段は「ハシゴか!」とツッコミたくなるぐらいの傾斜があります。手摺をしっかり持って登らないとかなり危ないです。お城階段ベスト5にはいるぐらいの傾斜っぷりです。
最上階からは美しい琵琶湖の景色を一望できます。
写真には写っていませんが、天守からは遠くに伊吹山を見ることもできます。その麓では天下分け目の戦いで有名な関ケ原があります。
彦根城の天守からの眺めは、琵琶湖の景色もあり、行ったことがある城の中でもトップクラスです。天守で吹き抜ける心地よい風を感じながら、のんびり景色を堪能することをおすすめします。
あわせて読みたい
西の丸三重櫓及び続櫓
西の丸の先には、三階建ての「三重櫓」があります。
ここは城の裏方を守るための櫓で、高い位置から見下ろすかたちで建てられています。
三重櫓の中も入ることができます。
裏門や湖上側からの敵の侵入を防ぐべく、警備・監視基地として使われていたそうです。窓は城外側だけにあり、攻撃用の窓として作られたことが分かります。
この櫓の窓からは周りの景色が良く見え、いまではその美しい景色を楽しむことができます。またまた、平和に感謝です。
井戸曲輪
石垣マニアにはたまらない、絶景スポットです。
当時はここに貯水用の井戸や備蓄などが置かれていた場所のようです。近くの黒門からの侵入の守りとしても重要な場所になっています。
その場所から見える石垣は10mを越え、隙間なく積まれた石垣がマニアにはたまらないスポットになっています。最近、石垣を見る機会が多くなり、その魅力の虜になった一人です。。
楽々園・玄宮園
城のすぐ近くには、日本庭園が楽しめる「楽々園、玄宮園」があります。
楽々園は入場無料ですが、玄宮園は別途入場料が必要です。
玄宮園は1677年に築造され、江戸時代は藩主の憩いの場、交流の場などで使用されていました。今でもその風情のある日本庭園を楽しむことができます。庭園からは彦根城天守を望むことができます。
日本庭園を見ながらのんびりお菓子とお茶を楽しめる休憩所もあります。一服500円(銘菓付き)で9時~16時までになります。
和室の畳に座り古き良き日本の風景のなか、のんびりしていると日頃の疲れが飛んでいくようです。心落ち着きますね。リフレッシュできます。
彦根城博物館
表門のすぐ近くにある「彦根城博物館」には、井伊家に伝わる美術工芸品、古文書などが展示されています。また能楽堂や藩主の生活の場であった表御殿も再現されています。
表御殿内には、藩主が用いた茶室、居間、客間、寝室、くつろぎの場所などを見ることができます。部屋から見える庭の風景も美しく、椅子に座ってぼーっと眺めることができます。
色々な部屋がありとても見応えがあり、彦根城と同じく、ぜひ訪れたいおすすめのスポットです。
彦根城屋台船
彦根城の内堀を45分かけて遊覧できる「屋台船」があります。
水上からの彦根城の石垣、天守を望むことができます。すこし値段はしますが、こんな機会はなかなかないので、興味のある方は乗ってみることをおすすめします。
遊覧時間:10時~16時(1時間おき)
料金:大人1,300円/小学生以下600円/三歳以下無料
注意事項:ペットの乗船は不可
まとめ
国宝・彦根城と庭園をぶらり散策をお届けしました。
敷地が広く、本丸・天守、天秤櫓、太鼓門、井戸曲輪など、とにかく見どころが多く、城を取り巻く歴史や文化、風景などを存分に楽しむことができます。庭園や表御殿も良き日本の風景が広がり、心もリフレッシュできるかと思います。
廃城の危機を乗り越え、国宝にまで指定された彦根城。
その佇まいを実際に見るだけで、その魅力の虜になること間違いなしです。ぜひ、彦根城に訪れ、美しい彦根城天守に会いに、そして歴史を感じに訪れてみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい
◆琵琶湖周辺の車中泊(観光)情報はこちら