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古き窯と煙突、焼き物文化に出会えるまち~常滑やきもの散歩道 <愛知県・常滑市>

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焼き物のまちとして知られる常滑市

急須やお椀などの常滑焼や招き猫などで有名かと思います。また、トイレや洗面器などの陶器製品で知られる、「INAX(イナックス)」の本社も常滑市にあります。

 

昭和の頃には多くの焼き物工場が立ち並び、今ではその役目を終え、当時のまま窯や煙突が保存されています。常滑やきもの散歩道(さんぽみち)」として人気の観光スポットになっています。

 

今回は常滑の文化、歴史を感じられる、やきもの散歩道を紹介します。

 

 

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巨大招き猫(常滑市陶磁器会館近く)

 

アクセス・施設情報

知多横断道路「常滑IC」を降りて約1kmほど走ると常滑市陶磁器会館があります。駐車場は2か所ありますが、平日なら会館内の駐車場がおススメです。平日は無料で、会館での買い物やトイレが利用できます。

 

 

◇駐車場

<陶磁器会館駐車場>

開館時間:9時~17時

休館日:年中無休(年末年始除く)

駐車料金:平日無料(土日祝は500円)

台数:約40台

電話:0569-35-2033

公式HP常滑市陶磁器会館 (やきもの散歩道のスタート地点)

 

<やきもの散歩道駐車場>

利用時間:24時間(毎日)

駐車料金:300円

台数:約45台

 

散歩道コース紹介

Aコース、Bコースの2種類があります。

Aコースは全長1.6kmでかつての焼き物工場があった場所を景色を楽しみながらのんびり散策することができます。Bコースは全長4kmで常滑をもっと知りたい方向けのじっくりコースです。

 

はじめての方なら迷わず、おススメはAコースです。

 

▼クリックで拡大▼

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やきもの散歩道マップ <出典:とこなめ観光協会>

とこなめ観光協会公式HP一般社団法人とこなめ観光協会|愛知・知多の人気観光スポット・焼き物と陶芸の街

 

案内看板で迷子の心配なし

散策中はマップを見なくても安心です。

いたるところに案内看板があるため、迷う心配がありません。景色を心ゆくまで楽しみましょう。

 

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散策をサポートしてくれる案内看板

 

常滑焼について

散歩道を歩く前に、すこし常滑焼について説明します。

 

知多半島の豊富な良質の土、丘陵地が特徴の常滑は焼き物生産に適しており、古くは平安時代より千年以上も焼き物文化が続くまちです。

大きな壺づくりから始まり、現在では急須やお椀、招き猫などでも有名です。シンプルな柄が特徴で、手触りもなめらかなものから、ざらざらなものまで様々です。日常の器として料理とも自然と調和がとれるのも常滑焼ならではです。

 

明治以降ではインフラ関連の製品も常滑では主流となっています。焼酎瓶や土管、電纜(でんらん)管など、人々の生活を支える製品も多く作られてきました。

 

散歩道を歩いていると、常滑の歴史が感じられる場所が多くあるのに気づきます。

 

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擁壁として再利用された土管たち

 

散歩道の見どころ

やきもの散歩道には懐かしく感じる景色がたくさんあります。

今は役目を終えた窯工場のレンガ窯や煙突たち。再利用された土管、瓶などが造り出す、美しい散歩道の景観。かわいい常滑焼のキャラクターたち。

懐かしく、また新鮮な古今の常滑の歴史が感じられる場所です。

 

レンガの窯と煙突

昭和の時代、この場所には多くの窯工場がありました。

今でもレンガの窯、煙突が保存され、多くの観光客が訪れています。少し煤がついたレンガは、風情があり懐かしさも感じます。

 

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窯工場の跡地を利用したパン屋さんもあります。

レンガ壁に囲まれたテラスで美味しいパンを楽しむことができます。

 

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製品として作られた土管や瓶で、焼いているときにヒビや割れてしまったものも、再利用により生活の一部として有効活用されています。道を囲むように積み重ねられた、土管や瓶を使った擁壁。製造過程で捨てられる部分を敷き詰めたデコボコ道。

 

ひとつも無駄にしない、ものを大切にする心が、常滑の美しい景観につながっています。

 

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土管坂

 

散歩道の途中には美しい庭が多くあります。

庭の隅っこやレンガ、釜の上などかわいいキャラクターが隠れていたりします。探して写真を撮ったらインスタ映えしますよ。

 

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散歩道で出会えるキャラクターたち

散歩道を歩いていると何とも言えないカワイイキャラクターとばったり遭遇することがあります。一緒に記念撮影するなど、インスタ映え間違いなしの写真が撮れるかと思います。

 

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顔が大きい猫がいるニャー

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常滑のまちを守るでござる

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・・・・・!!

 

蔵のトイレがある休憩所

土管坂沿いに休憩所(土管坂休憩所)があります。

古民家風の内装で、少し高い場所にあるおかげで風が通り涼しいです。畳にあがってのんびり休憩することができます。自販機やお土産も売っています。

 

土管坂休憩所ではさらなる地元、観光客のコミュニケーション、色々な情報発信の場として活用していく計画があります。LOVETOKOの拠点としてもっと愛される場所を目指しており、今後の進化が楽しみな休憩所です。

 ※LOVETOKO:常滑のファンクラブ(公式HP:LOVETOKO

 

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休憩所

 

休憩所内にはちょっと変わったトイレがあります。

もともとあった蔵を活用し、女性にはうれしいパウダー室も完備した、蔵のトイレです。地元のINAX(LIXIL)も協賛企業になっています。

 

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蔵のトイレ

 

中に入ってみると、誰もが戸惑うかもしれません。

トイレ個室内に天井に吊り下げられたプロジェクタがあり、常滑市の魅力が上映されています。慣れればですが、なんか落ち着かず、、。面白いですが、映っている地元の方に見られている気がしちゃいます。。

 

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トイレ個室内

 

登窯(のぼりがま)

丘陵地を利用し、いくつかの窯が並べられています。

江戸時代に効率よく生産するために導入されたのがはじまりです。明治時代には60基ほどありましたが、石炭窯が一般的になり、昭和49年にその役目を終えました。常滑に唯一残った登窯で、昭和57年に重要有形民俗文化財に指定されています。

 

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登窯(国指定重要有形民俗文化財)

 

登窯の上には大きなレンガ造りの煙突が建っています。

最盛期はたくさんの陶磁器が窯で焼かれ、空を覆うような煙が出ていたんでしょうね。今は引退し、青空に映える美しい煙突となり、観光客の目を楽しませています。

 

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煙突

 

廻船問屋「瀧田家」

江戸から明治にかけ、常滑は廻船のまちでもありました。

常滑で作られた製品が日本中に広まる役割もしていました。その廻船問屋のひとつが瀧田家です。1850年頃に建てられた居宅が残り、観光スポットになっています。

 

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瀧田家(常滑市指定有形文化財)

 

敷地内には2階建ての母屋、離れ、土蔵があり、実際に中に入って見学することができます。番頭さんが座っていたであろう帳場や、弁財船の模型も飾られています。

 

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帳場

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弁財船

 

畳の部屋や縁側に座って、古い民家の趣を感じ、庭の美しい景色を眺め、のんびりすごしてみてはいかがでしょうか。2階にも上がれますが、階段が急なので注意してくださいね。

 

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◇施設情報

開館時間:9:30~16:30

休館日:水曜日、年末年始

入館料:200円、中学生以下は無料

 

お気に入りの常滑焼を見つけよう

散歩道内にはいくつかの常滑焼のお店があります。

実際に手に取りじっくり眺め、お気に入りの常滑焼を探すのも楽しいです。

 

ビールやアイスコーヒー用に探していたところ、見て手に取った瞬間、これだ!ということで購入しました。粘土をロクロ上で混ぜながら作る「練り込み」という手法の製品です。強度もあり、電子レンジや食洗器などの普段使いもOKです。

熱伝導も高く、キンキンの飲み物を入れるとコップの表面までキンキンに冷えます。冷蔵庫で少し冷やしてから使うと良さそうです。

 

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購入した常滑焼のコップ

 

本場の雰囲気を感じ多くの作品をみることで、自分の感性と共鳴するものにきっと出会えるはずです。

 

常滑を舞台にしたアニメ「泣きたい私は猫をかぶる」

常滑を舞台にしたアニメがあるのをご存じでしょうか。

 

2020年の長編アニメーション「泣きたい私は猫をかぶるという映画です。恋愛アニメで、猫のお面をかぶると猫になって、好きな子の近くに居られるみたいなストーリーです。そのあと、人間を捨て猫になるか迫られる展開に!・・・どうなるのか!?

 

関連グッズは土管坂休憩所に置いてあります。興味のある方は手に取って見てみてください。常滑市が舞台の映画、見たくなりました!

 

泣きたい私は猫をかぶる・公式HP

映画「泣きたい私は猫をかぶる」公式サイト|Netflixにて全世界独占配信中!

 

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関連グッズ(土管坂休憩所で販売)

 

アニメで使われた場面と実際の常滑市の場所の比較映像は必見です。この記事で紹介しきれない、常滑の観光スポットがたくさん出てきています。

▼YouTubeでご覧ください▼


聖地常滑コラボ編PV『泣きたい私は猫をかぶる』(Netflixにて好評配信中!)

 

まとめ

古き窯と煙突、焼き物文化に出会えるまち、常滑やきもの散歩道を紹介しました。

 

当時の貴重な窯工場が残され、レンガの窯、煙突がひっそりと佇む散歩道を歩いていると、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。かわいいキャラクターとの出逢いにより愛着も湧いてきます。本場の風を感じながら見て触る常滑焼の作品は、感性に強烈に訴えかけてくるものがあります。

 

今も昔も変わらず進化し続ける、やきもののまち常滑。

懐かしさと新しさが共存する聖地を旅してみてはいかがでしょうか。

 

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イオンモール常滑、エントランスの巨大招き猫 (2016年に撮影)