愛知県豊田市といえば、「自動車のまち」で有名ですが、江戸幕府を開いた徳川家康の御先祖様「松平氏」発祥の地でもあります。豊田市は自動車工場が立ち並ぶイメージがありますが、豊田市の東部は自然豊かな観光スポットが多くあります。
今回は松平氏発祥の地「松平郷」から三河湖をめぐる旅をお届けしたいと思います。
旅の行程
東海環状自動車道「松平IC」より、国道301号線にて松平郷に向かい、名物「五平餅」を堪能し、三河湖までの約24kmのドライブ旅です。
松平郷
お馴染みの徳川家康の御先祖様、松平氏発祥の地がここ松平郷です。家康も元々は「松平元康」という名前で、初代の親氏から数えること9番目にあたります。この地が松平、徳川と続く歴史が始まった場所だと思うと感慨深いものがあります。
菩提寺までぶらり散策
松平郷には菩提寺「高月院」をはじめ、松平氏ゆかりの史跡があります。
第1駐車場を出発し、松平東照宮をめぐり、散策道をのんびり歩いて行った先に高月院があります。また、山道の先には松平郷テラスもあります。
駐車場のすぐ近くにある松平郷亭(休憩所)では、松平氏の歴史などを知ることができます。また、観光パンフレットなども置いてあるので散策前に立ち寄ってゲットすることをおすすめします。
松平東照宮
松平家は宗家とは別に松平太郎左衛門家があり、大正時代に東京に引っ越しするまで、この地に住んでいました。その居館の一角にあったのが「松平東照宮」です。
拝殿近くにはマスクをした狛犬がいます。コロナの影響がここまで来ているんですね。人が集まる拝殿前ではマスクしてね!と狛犬が伝えているんでしょうね。狛犬同士のディスタンスもマスクも完璧!楽しい旅を続けるために、お手本にさせていただきます!
産湯の井戸
東照宮の裏手に、松平家代々で使われた産湯の井戸があります。竹千代(家康)が生まれた時も、ここの水が届けられたそうです。
松平太郎左衛門氏親像
菩提寺に向かう散策道の途中には、初代・松平太郎左衛門氏親の立派な像があります。14世紀頃にこの地を訪れた旅の僧・徳阿弥が、領主・在原氏の末娘の婿として家を継ぎ、氏親と名乗ったことで松平氏の歴史が始まっています。
天下茶屋
松平郷で食事ができる唯一のお店です。
うどん、そば、麦とろめし、だんごなどを楽しめます。
高月院
松平家の菩提寺「高月院」です。
現在の山門、本堂は三代将軍・家光により再建され、寺領100石が与えられるなど、幕末まで厚遇された由緒あるお寺です。境内には初代氏親のお墓もあります。
松平郷テラス
散策道を外れ、山道に入り登った先に「松平郷テラス」があります。
かなり足元の悪い山道で、注意して歩かないと結構危ないです。途中で引き返そうかなぁと思うほどです。がんばって歩いて行くと、山道にポツンと展望台があります。
展望台からは豊田市内が一望できます。
天気が良い日は豊田市内だけでなく、遠くに三重県のナガシマスパーランドまで見えるそうです。この日は豊田市内も怪しいぐらい何も見えず。。
展望台近くには道路もあり、ここまで車でも来られるようです。山道を戻ると思うと憂鬱、、車で来ればよかったかも。
松平といえば「松平まんじゅう」
松平ICから松平郷に向かう途中に、饅頭屋「松平まんじゅう」があります。
黒蜜を使った弾力のある皮としっとり甘さ控えめのこし餡、黒ゴマの香ばしいアクセントで後引く美味しいお饅頭です。
観光客や地元の方にも人気があり、ドライブ中でのおやつやお土産におすすめです。
五平餅・食事処「しもやまの里」
松平郷から東へ走ると、山里が広がる下山地区(旧下山村)があります。
この地で昔から愛される郷土料理のひとつが五平餅です。下山をはじめ豊田市内には多くの五平餅屋があります。今回は食事処「しもやまの里」を紹介します。301号線を走っていると、大きな五平餅の看板が現れます。
五平餅定食
メニューは単品の五平餅やそば、うどんとセットになった定食もあります。五平餅のテイクアウトもできます。今回はお店の看板メニュー「五平餅定食(税込1,180円)」を頼んでみました。
五平餅にそば、もしくはうどん、小鉢(豆腐)、野菜の煮物、山菜、漬物、とろろ芋が付いたセットです。
そばにぶっかけたとろろ芋と味が濃いめの汁との相性が抜群で、するすると口の中に吸い込まれていきます。トッピングの山菜も田舎そばにはかかせない組み合わせです。
そして、メインの五平餅。
見ての通りの期待を裏切らない美味しさです。すり潰してぎゅっと詰まったお米に、甘辛い濃いめのタレがたっぷりどろっと塗られ、焦げ目が香ばしく、生姜とゴマの風味がたまらない絶品です。25cmぐらいの大きさで、1本で大満足のボリュームです。五平餅最高!うーまい!!!
五平餅ですが、地域によって形状が異なる場合があり、ここ下山は大わらじ型と呼ばれる形状が主流です。以前に岐阜中津川の馬籠宿で食べた五平餅はだんご型でした。他にも丸型、木の葉型など様々です。
店舗情報
営業時間:9時~18時
定休日:木曜日
電話番号:0565-90-3003
その他:PayPay等利用可
三河湖
豊田市の山深い場所に「三河湖」があります。
三河湖周辺の散策、羽生ダムからの景色が楽しめます。今回はダム近くにある「香恋の里」、羽生ダム、そして三河湖の絶景を独り占めできるスポットを紹介します。
香恋(かれん)の里
ダムの近くの清流巴川沿いにある、お土産や食事、休憩ができる施設です。敷地内にはドッグランもあります。
田舎の古民家風の建物内にお土産屋と食事処などがあります。2階には展示スペースがあり、地元の方の作品などが展示されており、のんびり眺めながら休憩もできます。芝生の広がった公園もあり、愛犬家には嬉しいドッグランもあります。
このあたりはウィンナー、ソーセージも有名で、こんがり焼いたフランクフルトも絶品です。お土産にウィンナーなどが売られています。
羽生ダム
矢作川水系巴川にあるダムです。
農業用や上水道用、また矢作川の水は自動車等の産業を支える工業用水として、豊田市を含む西三河の地域の生活、産業を支えている重要な水源です。
下側(放流側)から見るダムの大きさも迫力ありますが、何と言っても上から見るダムが一番迫力があります。高所恐怖症なので、足がぶるぶる、手に持ったスマホカメラを落とさないように必死でした。
三河湖
羽生ダムの上流にあるのが三河湖です。
三河湖観光センターに車を停め(無料)、ダムや三河湖周辺を散策することができます。観光センターにはお土産売店、食事処、レンタルサイクルなどもあります。
三河湖を手漕ぎボートで楽しむことができます。観光センターの近くに貸ボート場があります。6時~17時の営業で、1時間1,000円、終日は3,000円です。釣り券(大人400)を購入すれば釣りも楽しめます。
ボートに乗ってみたいのですが、手漕ぎは乗ったことがなく、戻ってこれるか心配で未だに勇気を出してチャレンジできていないです。。
見晴らし台と大きなブランコがあります。
美しい三河湖と山々の景色や、三河湖をバックにブランコと写真が撮れるスポットになっています。
香恋岬(遊歩道)
観光センターから遊歩道があり、三河湖周辺を散策することができます。遊歩道の途中にはいくつか岬があり、ここから三河湖の絶景を独り占めできます。
遊歩道は歩きやすいように整備されており、一番近い香恋岬までは片道460m(9分)で到着できます。途中にはバンガローもあり、バーベキューを楽しむ人たちで大変賑わっていました。
あっという間に香恋岬に到着です。
湖にポツンと突き出た部分に1本の木とベンチが置いてあります。三河湖と山々が広がるパノラマ絶景です。ここまで来る人はあまり多くないため、この景色を独り占めできます。
まとめ
松平郷から三河湖をめぐるドライブ旅をお届けしました。
松平郷は徳川家康の御先祖様の発祥の地ですが、教科書やテレビ等でも出てくる機会はほとんどなく、初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。三河から全国へ、天下取りの歴史がこの自然豊かな里山から始まったと思うと、その歴史とこの地が持つ飛躍のパワーを感じざるを得ません。
自動車で有名な豊田市ですが、市街地を外れると三河湖をはじめとした、自然豊かな観光スポットが多くあります。田舎グルメの代表ともいえる五平餅もここでしか味わえない美味しさがあります。
松平ICから301号線を東に向かうと今回の松平郷や三河湖、その先には道の駅・作手、さらに先には東三河・奥三河の観光スポットが多くあります。車中泊旅の立ち寄りスポットとして、訪れてみてはいかがでしょうか。
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