車中泊の旅を続けていると、
「車中泊ならではの出来事ってなに?」
と聞かれることがあります。
車中泊の旅を始めて約2年。
これまでに体験したトラブル、びっくりしたこと、ほっこりしたことなどをいくつか紹介していきたいと思います。
体験談1~夜中のトントン
はじめての車中泊で、山奥の道の駅に泊まった時のことです。
シートを倒してマットを敷いて寝る準備完了。
夜も遅くなり、ワクワクしながら眠りにつきました。
「シートの段差が腰に当たって眠れんなぁ…」
と思いながらも、心地よい虫の鳴き声と風の音に包まれ、日中の疲れもあってすぐに眠りに落ちました。
夜も更けた頃、
・・・トントン!・・・
「ん??」
・・・トントントン・・・
「なに?」
誰かが車のドアを叩いている音。
車中泊場所がまずかったか!もしくはおじさん狩りか!
頭の中は恐怖でいっぱいです。落ち着いて寝ている状況ではありませんでした。
・・・トントントントン・・・
怖いけど確認するしかない!
恐る恐る音のする窓を覆ったシェードの隙間から覗くと、
「誰もいない!!!気のせいか。。」
・・・トントントン、トントントントントン・・・
気のせいなんかじゃない!
思い切って、シェードを取り外してみてびっくり!
車の近くの垂れ下がった木の枝が、風に揺れて車を叩いている音でした。。
それからは木の近くを避け、駐車場の端っこの誰も来ないような場所を好んで車中泊するようになりました。
今の車中泊スタイルにつながる体験談でした。
体験談2~夜明けとともに
これも初めての車中泊の時の出来事です。
太陽が昇りはじめ、周囲が微かに明るくなってきた頃。
まだ朝の5時にもなっていないというのに、なにやら人の声が。
その声はどんどん大きくなるばかり。
「なんだ!今度はなにが起こるんだ!」
夜のトントン事件に続いて、次の試練です。
そのうち、花火がドカンドカン!太鼓がトントン!
「まだ朝の5時過ぎなのに、山奥で奇祭に遭遇か!?」
寝ているどころではありません。
恐る恐る2度目のシェードからの覗き見。
そこにいたのはなんと、大勢のランナーでした。
年に一度のチャレンジマラニック大会。
テレビ局関係者、地元住民の方、多くの人が道の駅に集まり、
その後、無事にスタートが切られ、選手は走り去ってしまいました。
事前に現地情報を出来る限り調べておくことは重要ですが、思いもよらない出来事に遭遇するのも車中泊の旅ならではです。
初めての車中泊の旅。
内容の濃いデビュー経験ができました。
それにしても眠いぃ~~。
体験談3~丸見え
これはちょっと恥ずかしい、
道の駅で人通りが多い、トイレ近くに駐車したときの体験談です。
車中泊で便利な場所といえばトイレの近くです。
トイレも自販機も近く、外灯も明るく快適です。
大半の人がトイレ近くに駐車しますが、自分はこの場所があまり好きではありません。
こんな経験をしたからなんです。
いつものようにシェードをガラス前面に取り付けて準備完了。
車中泊にも慣れ、手際も良くなってきた頃です。
とはいうものの、吸盤を窓に付けるのはいまだに苦手です。
「よし!これでOK!」
寝るまでの間、車内でスマホで遊んだり、おやつを食べているうちに、ウトウトと眠気が。そのままいつものように眠りにつきました。
ぐわぁーーーぐわぁーー(いびきの音)
…うご!・・ぐわぁーー ※繰り返し
バリ、バリバリ・・バリバリバリガサァーーーン!!
「なんじゃ!」
音と衝撃で深い眠りから一瞬にして目が覚めました。
でも、あたりは真っ暗。何が起きたのか、すぐには気づきませんでした。
意識もはっきりしてきて、大変な出来事が。
フロントガラスに貼ってあったシェードが見事に外れていました。
しかも寝ている自分の顔の上に覆いかぶさる状態。
目の前が真っ暗になるはずです。
とりあえずシェードをどけてもう一度寝ようと思った瞬間!!
愛車ウェイクの前の歩道を歩く人と目が合ってしまいました。
とりあえず、心の中でおはよう!のあいさつはばっちりです。
いやあ~、恥ずかしいですね。
相手もすぐに目をそらしてくれました。
それ以来、人通りの多い場所に駐車するのはやめました。
シェードも吸盤タイプではない、別のタイプに買い替えました。
ポツンと人通りの少ない場所に駐車する、今の車中泊スタイルになるきかっけとなった体験談でした。
体験談4~気分は船乗り
車中泊ではまれに、自然との戦いを強いられる時があります。
海沿いで車中泊したときの体験談です。
駐車場のすぐ目の前は太平洋が広がる素晴らしい景色です。
青い空、白い雲、どこまでも続く水平線。日常のストレスを忘れさせてくれる絶景です。頬をかすめる海風も心地よいです。
「ここで車中泊するの最高!」
とワクワクした気分でその日の夜を迎えます。
ひゅぅ~ひゅぅ~、びゅぅ~、
びゅぅびゅぅ!!!
グラグラグラ~!!!
激しい海風の音。愛車ウェイクは揺れて揺れてゆりかご状態。
スーパーハイトワゴン恐るべし。
まるで船に乗っている気分です(ちょっと言いすぎ)。
それでも気づいたら熟睡。
環境への適用能力の高さにあらためて気づかされた出来事です。
風と同じように自然の力を感じるのは雨です。
夜中に大雨に見舞われたことがあり、天井にあたる雨音で眠れない時がありました。(といっても、そのあとしばらく経つと普通に熟睡。)
パチパチパチ。
バチバチバチ。
聴き方によっては風情があるかもしれません。
トトロなら興奮するかもしれません。
(さつきから借りた傘に雨が降り注いでトトロが喜ぶ名シーン)
雨の音はかなり気になるので、耳栓などを利用することをおすすめします。
体験談5~呪縛からの解放
これ、経験される方、多いのではないでしょうか?
「今日も一日、神社とかたくさん観光地めぐったなぁ」
「山歩きもいっぱいして疲れたなぁ、今日はもう寝よう」
車中泊の魅力は朝から夜まで、一日フルに遊びまわれることです。夜遅くまで遊んで、疲れたら車で寝る。そして朝早くに次の目的地へ出発。時間にも縛られず、疲れ切るまで観光が楽しめます。
いつものように遊び疲れて車中泊。
横になった瞬間に爆睡モードです。
うがぁーーー!(いびきの音MAX)
・・・・・あ、、あれ??
・・・・・おお!!!
「目が覚めたけど、あれ?体が動かない!」
目の前はいつもの車内の景色です。
でも、体が言うことを効かない。。
「金縛りだーー!」
「あの時に行った神社の神様に怒られたか。。すいませんでした。」
と心の中で呟いて、眠りに落ちる。
ときどきあるんです。
でも金縛りの仕組みは知っているので怖くないですよ。
一日中歩き回って疲れて体だけが熟睡しているだけなんです。ちょっと待ってれば、すぐに脳も眠りにつきます。
・・・でも違っていたりするかも!?
ちょっと怖い体験談でした。
体験談6~いつかどこかで
道の駅などを車中泊でめぐっていると、あ!あの車だということがあります。
「今日はここに泊まろう」
自分と同じように車中泊の準備をしている車が何台か駐車しています。
いつものように夜が明け、次の目的地へ出発。
たくさん観光地を巡って、日帰り温泉と食事を楽しんで、次の車中泊場所に向かいます。
「よし!今日はここにしよう!」
と準備をしていると、近寄ってくる人の気配が。
知らない人「昨日も会いましたね!車中泊いいですよね!」
自分「はい・・・(誰だろう?)」
知らない人「自分も昨日〇〇で車中泊したんですよ。ここって道の駅もいっぱいあって観光地も・・・」
同じ車中泊の旅を趣味としている方でした。
あまりこのような場面に遭うことはありませんが、色々な情報交換もでき知見が広がり、旅っていいなぁと思う瞬間かと思います。仲間だ!と思っただけでもうれしくなります。
車中泊仲間「またいつかどこかで会うかもね!」
自分「そうですね!その時はまたよろしくお願いします」
今日一日の旅が充実する予感がします。
体験談7~みんな友達
とある駐車場でのんびりしているときのことです。
湖畔の駐車場で白樺が美しく、真夏なのにとても涼しく、いつまでも居たい気分にさせてくれる場所です。
「さて、そろそろ次の場所に出発かな。Rレンジにいれて…」
!!!!!
バックモニタに怪しい影が。
パノラマビューモニターを確認すると、小さな動く未確認物体を発見!
ぐわぁー、ガーガー (いびきではないです)
なんと、カルガモの親子でした。
こちらを見上げて何か欲しそうなそぶりです。
食べ途中の菓子パンをちぎってあげると、子ガモが無我夢中に食べ始める。
近くで親ガモがその様子をしっかり見守る。
旅で疲れている自分にとって、なんともほっこりな体験でした。
まとめ
車中泊で体験したびっくりしたこと、ほっこりしたエピソードをいくつか紹介しました。
観光地をめぐり、絶景や温泉、グルメを堪能することや、思いもよらない出来事を体験することも車中泊の旅の醍醐味です。
まだまだ紹介しきれない体験談はありますが、集めてまた紹介しようと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。